冷却塔の冷却水の水処理は必要ですが、それと同様に冷却塔のメンテナンスもとても重要です。冷却塔の清掃を怠ると、水質は悪化し、
藻や細菌類が繁殖し、スライムが発生しやすい状況となります。
また、スライム以外にもカルシウムやシリカといわれるスケールが、熱交換器に付着して高圧カットが発生する原因にもなります。
充填材を支えている骨材の腐食
いつ充填材が落ちてきても
おかしくない状況。
ストレーナーの変形、破損
ストレーナーの役目を
果たしてない状況。
散水槽の目詰まり
藻が付着して、散水が
できない状況。
冷却塔清掃は月1回以上の実施することをお勧めします。 |
・冷却塔は、定期的な点検整備により、ベストコンディションに保ち、省エネと設備の延命化を実現することができます。
・充填材・下部水槽に汚れやスライムなどの付着がある場合は、熱交換効率が低下し、循環水の温度が下がらなくなる恐れがあります。
また、スラッジやスライムなどは、レジオネラ属菌などの微生物の温床となりやすいため、清掃・除菌などにより清澄な状態に
維持管理していくことが大切です。
・スライムやスケールなどの汚れが熱交換器内や配管に付着すると、冷却能力が低下するばかりでなく、余計な電力費がかかり、
急な設備停止をおこしかねません。
冷却水系では、熱交換器が最大のエネルギーロス発生ポイントとなりますので、定期的な清掃・化学洗浄を実施することは重要です。
冷却塔の清掃を怠ると、水質は悪化して藻や細菌類が増殖しスライムが発生しやすい状況となります。
また、スライム以外にもカルシウムやシリカといわれるスケールが熱交換器に付着して高圧カットがおこる原因にもなります。
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冷却塔の汚れは、感染症の原因となる「レジオネラ属菌」を増殖させてしまうのです。
レジオネラ属菌対策としては薬品による化学洗浄も必要です。
冷却水系の機器や配管内にはスライムが付着しやすく、レジオネラ属菌はスライム中で増殖します。これらを除去するには、レジオネラ属菌を
元から断つことが重要です。
また、水処理薬品による殺菌剤を使用していてもスライムが生息することで、殺菌剤の成分が消費し効果が低くなります。
スライムを隅々まで除去するには、水質管理からも化学洗浄が有効です。
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③ |
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その他にも冷却塔の点検や整備も定期的に実施しておくことも重要です。
機 器 名 | 保守点検項目 | 保守点検期間 | 交換時期年 | 対応年数年 | |||
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日常 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | ||||
ファン羽根車 | キズ、摩耗、変形、劣化、腐食、汚れ、清掃 | 〇 | 5 | ||||
ファンケーシング | キズ、変形、腐食、汚れ、 | 〇 | 10 | ||||
ファンベアリング | 異常な音や振動、グリスアップ | 〇 | 〇 | 2 | |||
プーリー | 摩耗、腐食、軸調整 | 〇 | 7 | ||||
ベルト | 摩耗、張り具合、損傷 | 〇 | 1 | ||||
モータ | 異常な音や振動、腐食、電流値 | 〇 | 〇 | 2 | 7 | ||
ケーシング外形 | キズ、変形、汚れ、 | 〇 | 10 | ||||
散水槽 | 破損、変形、汚れ、散水穴の目詰まり、清掃、腐食 | 〇 | 〇 | 〇 | 10 | ||
スプリンクラ | 目詰まり、回転の異常、摩耗、清掃 | 〇 | 分解 | 5 | |||
散水ノズル | 目詰まり、回転の異常、摩耗、清掃 | 〇 | 分解 | 5 | |||
ルーバ | 破損、変形、劣化、汚れ | 〇 | 5 | ||||
充填材 | スケール、スライムの付着、変形、目詰まり、変形、摩耗、清掃 | 〇 | 7 | ||||
下部水槽 | 破損、変形、汚れ、腐食、水漏れ、清掃 | 10 | |||||
ボールタップ | 作動確認、内部ストレーナの清掃、腐食、汚れ | 〇 | 〇 | 分解 | 3 | ||
骨材 | 腐食 | 〇 | 10 | ||||
ストレーナ | 変形、目詰まり、破損、清掃 | 〇 | 〇 | 分解 | 5 | ||
熱交換器(密閉型) | 漏水 | 〇 | 10 | ||||
散布水ポンプ(密閉型) | 異常な音や振動、漏水、電流値 | 〇 | 〇 | 2 | 7 |
熱交換器のエネルギーロスを解消することで、熱効率の改善・動力費の削減・急な設備の停止リスクを回避することが可能となります。